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HOME»  業界NEWS 2020»  今さら聞けない防火壁装ラベルの話

「区画数」と「ラベル枚数」の不一致について

 
 前回、事務局の方々がもっとも頭を悩ますものが、申請書の「区画数」と「ラベル枚数」が一致しないことだと紹介した。
 この点について、現場状況を想定しながら、もう少し詳しく考察していきたい。
 『防火壁装の知識』の44ページには、「ラベル表示の方法」として、「防火施工管理ラベルは、施工完了後、防火壁装材料の1認定番号につき、1区分(1室)ごとに2カ所以上表示することになっています」と記述されている。
 ここでいう1区分とは、1部屋のうちの壁面で1区分、天井で1区分ということだから、1部屋の中で同じ下地、同じ壁紙を施工した場合には、天井と壁にそれぞれ2枚ずつ、計4枚の防火壁装ラベルを貼り付ける必要がある(位置については、特に決まりはない)。
 ちなみに、1区画のうちで、例えば一方の壁面の下地が準不燃(9.5ミリ厚の石膏ボード)で、他方の壁面の下地が不燃(12ミリの石膏ボード)だった場合は、区分全体を下級の準不燃として表示しなくてはならない(なお1部屋のうちに防火壁装材ではない壁紙を併用した場合は、ラベル表示はできない)。
 どちらにしても、基本的には1部屋で4枚となるわけだが、ところが、現場の状況によっては、元請けからの要望で規定以上に貼り付けるケースも出てくる。
 例えば、部屋が非常に広い場合、または部屋が変形だった場合である。消防検査を想定した際に、できるだけ検査員の目につくように防火壁装ラベルの枚数を多くしたいという元請けの気持ちも分かるというものだ。
 もう一つが、1区画の中に、数種類の壁紙を使用するケースだ。規定ではもっとも広い面積を占める壁紙の認定番号で防火壁装ラベルを貼り付ければいいのだが、やはり元請けから壁紙一種類ずつ貼ってくれという要望があったりする。これらが申請の際に「区画数」よりも「ラベル枚数」が多くなる理由である。
 その一方で、逆に「区画数」に対して「ラベル枚数」を少なく申請するケースもある。これは非常に狭い空間にラベルを貼り付けるときに発生するものである。よくあるのがトイレやウォークインクローゼットだ。
 実はトイレやクローゼットは、ラベルを貼り付けなければならない、「居室」と「通路等」には含まれておらず、本来は貼り付ける必要がない(トイレが居室の換気のための換気経路となっている場合、居室として扱われる)。しかし、こちらも元請けの要請で貼り付けざるをえなくなり、トイレなどの狭い空間で4枚も貼るのもおかしいということで、通常よりも少なく申請するわけだ。
 このように、部屋が広い、または数種類の壁紙を使用するといった理由で通常よりも多いラベル枚数を要請された場合、あるいはトイレやクローゼットといった不要な空間へのラベル表示の指示があった場合には、自信をもって、これ以上のラベル表示は不要である旨を元請けに伝えたいところだ。
 さて問題なのは、近年の住宅事情の変化で、1部屋の区切りが曖昧な間取りが増えていることである。この場合、どこまでが1区画なのか判別できず、一体何枚の防火壁装ラベルが必要なのか判断できないといった問題が発生しているのだ。
 現状では、『防火壁装の知識』にも対処方法は記されていないが、実際の現場ではどのような対応をしているのか、ぜひ皆さんのご意見をいただきたい。