株式会社 サタケ

 

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HOME»  業界NEWS 2020»  業界NEWS 2019»  VR活用先進事業例を探る

VR技術の活用で売上高300%に

 手描きパースの味わいやぬくもりが一番というお話はさておいて、インテリア空間のシミュレーション提案については、IT化が叫ばれて以来、この十数年のあいだに、事前に用意された画像を画面内に配置していくだけの簡易的・補助的なツールから、施工図面をもとに、コンピュータ上に空間を立ち上げるCGまで、つまり、二次元から三次元まで、様々な方法が試みられてきた。
 いまや時代はVR(ヴァーチャルリアリティ)。専用ゴーグルを装着すると、仮想空間で、360度のリアルな空間体験が可能になっているし、似たようなものでは、AR(拡張現実)の技術を利用した、簡易なVR的提案もある。こうしたものは、ゲームの世界では当たり前なのだろうが、ビジネスへの応用、特に活用が期待される住宅・インテリア業界での利用状況はどうなのだろうか?
 現時点では、費用が高額になるので、ハウジングやメーカーのショールームや大型店に限られて来るのだろうが、ソフトや機器は導入したものの、実際のところ、現場ではあまり活用されていない、といったお話も聞こえて来る。ところが、VRシステムを展開しているメガソフト㈱によると、一般消費者にVRを使った提案を行うことで売上が前年対比300%になった活用事例があるとのことなので取材した。

 
 大阪市中央区の「マスターウォール大阪」は、岡山県浅口郡に本社がある、昭和36年創業の老舗家具メーカー・㈱アカセ木工(藤井幸治社長)が展開する、ウォールナットにこだわった家具ブランドの直販ショールームである。もともと同社は、長年、伝統的な婚礼箪笥を製造・販売して来たが、「今から約20年前、ライフスタイルや価値観が変化を遂げる中で、婚礼箪笥を作り続けることに疑問を感じていた商品開発チーム。新たなモノづくりやアイデアの模索を続けていた時に刺激を受けたのが、海外のインテリア雑誌の一ページでした。当時の日本では、無垢のモダンインテリアが今よりもまだまだ少なく、スタイリッシュで、天板のフォルムをソリッドに削ぎ落とし、無垢の素材感を際立たせたデザインは斬新に感じられました。早速、開発チームは試作を続け、モデルとなるダイニングテーブルが完成。WILDWOODシリーズ第1が誕生。ウォールナットの天板にアイアンの脚を配したテーブルはいまでも一番の売れ筋であるとか。当初は、天板のみ自社生産し、脚は外注していた」そうだが、現在はデザインから製作・販売まで手掛けている。
 

 

3Dは空間の全体増を把握しやすく、VRは距離感やサイズ感がリアルに

 従って、エンドユーザーとの距離が近いことが同社の最大の強みで、メーカーながら非常に柔軟性に富んでおり、一昨年には、家具デザイナーの小林幹也氏とコラボし、卓球台にもなるミーティングテーブル(あるいはその逆?)を発売したことでも話題となった。
 さて、「マスターウォール大阪」では、メガソフトの「マイホームデザイナー」を活用して、早くから3D提案も活用していたという。
 同社では他店との差別化のため、販売現場での3D提案強化を課題として、よりリアルに空間を体験してもらえるツールとして、競合に先駆けて「メガソフトVRソリューション」を導入したとのこと。
 深見淳一店長によると、従来の3D提案は、全体的なイメージをつかむには最適で、一方VRではさらに、空間における家具のサイズ感、距離感を把握しやすいとのこと。
  現在の顧客は、新築がほとんど。これまでは提案ボードを作ったり、1/50の模型図面に配置したり、アナログな方法や、パソコン画面上のCGを見ながらの接客で提案して来たそうだが、現在は、施工図面から3Dデータを立ち上げ、VRにして見てもらう形で提案。床壁や造作、カーテンなどは、ソフトに一通り揃っている画像データでコーディネートできる。
 来店したエンドユーザーは、ゴーグル(HMDとも言う)を装着してのVR体験を、大いに楽しみ、「わかりやすい」と言ってくれているそうで、購入決定率、客単価ともに伸びている、とのことだ。
 「3Dでの決定客単価300%」というのは、従来は家具単品ごとの販売が中心だったが、VRによって空間として提案することで、ダイニングセット+ソファ、ソファ+AVボードといったセット販売が増えてきていることが大きいとのことで、最高金額一千万円を超える案件もあったとか。また、いちど下見に来た顧客への再来店のアポを取るためのツールとしても、VRは非常に有効であるという。
 同社では、大阪店での成功を受け、フラッグシップ店である銀座店へもVRを導入。海外の人々も来店することから、発信強化につながり、ブランド価値も高めることができると大いに期待しており、独自に3DとVRの説明ムービーも制作、店内の大型モニターで繰り返し流している。
 ちなみに、大阪では2025年の万国博覧会開催に向けて、コントラクト需要の伸びが見込まれているが、今後同社では、住宅で経験したVRのノウハウを活用して、ホテルなど宿泊施設やオフィス、商業施設のリニューアルなど、家具だけでなく、非住宅の施工を伴う案件にもチャレンジしていきたいとしている。

 


 VRの活用事例は、インテリア業界ではまだ少ないそうだが、メーカーや大型店だけでなく、ICや専門店が使えるような価格帯の商品や、ニーズの受け皿になるような会社が出て来ることで、今後、業界の仕事の仕方が大きく変わる可能性があるだろう。
 例えば、リノベーションの現場で、既存のインフィルをすべて取り払ったスケルトンの状態で、顧客にVRを体験してもらうと、非常に効果的ではないか(そのためには、インテリアデザイナーやICの出番を、もっと早くしてもらう必要があるが)。
 あるいはVRデータの作り方を学んだICが、導入したものの十分活用できていない企業などと組んで、先方のシステムを使って一緒に提案にしていく方法も考えられる。
 いずれにせよ、上手に使いこなすことで。沈滞化する業界が、突破口を開くことが出来そうな話なので、今後の進展が大いに楽しみである。