株式会社 サタケ

 

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HOME»  業界NEWS 2020»  業界NEWS 2019»  『カーテンミュージアム』を移転

カーテンとリフォームの融合目的に『カーテンミュージアム』を移転

 インテリア専門店にとっての主軸となる事業が、オーダーカーテン販売でありリフォーム事業である。規模の大小や比率の高低はさておき、多くの専門店が両事業を手掛けているわけだが、ビジネスとしての形態が異なっていることからあまり連動せずに展開しているケースが多いようだ。
 こうした中、徹底した地域密着戦略のもと、双方の特徴をうまく連動させながら事業展開してきたのが神奈川県大和市の㈲アートインテリア(大類博樹社長)である。同社では水回り、内装、エクステリア、リノベーションまで総合的にリフォーム事業を手掛ける一方、『カーテンミュージアム』という本格的なカーテンショップを展開してきた。
 そして今年2月、両事業をより緊密に連携させることを目的に、ショップおよび事務所を移転した。
 「大手の勢力が強まる昨今、カーテンだけ、あるいはリフォームだけという形ではますます厳しくなります。二つの事業の結びつきをさらに強めることで、家全体を提案できるショップを目指します」と語るのは、同社カーテン事業を統括する和田千鶴子部長だ。
 同社は今から35年前に、大類好博会長がカーテン販売をメイン事業として創業したインテリア専門店である。その後に開始したリフォーム事業は後継者の大類博樹社長を中心に大きく拡大、同社の主力事業に成長した。カーテン事業については、約20年前に創業地である綾瀬市から大和市大和田に移転、『カーテンミュージアム』として一般ユーザーメインに地域密着型営業を展開してきた。
 「別事業としてそれぞれで集客していますが、そのお客様をいかにつないでいくかを常に考えてきました。スタッフも、カーテン部門とリフォーム部門を異動しながら両方の提案ができるようになっています」
 カーテンを切り口にリフォームまでつなげるパターンはもちろん、リフォーム提案の際にも、カーテンを含めたインテリアのトータル提案によりカーテン販売につなげていく。それが結果的に競合他社、大型店との差別化につながり業績を伸ばしていった。



 

壁紙にこだわった売場づくり ~情報共有で連携強化へ~

 この連動をより効果的にしているのが徹底した地域密着戦略だ。
 同社では年2~3回、ショップを活用したイベントを実施している。飲食店などのイベントカーを呼び駐車場をマルシェのようにする本格的なもので、カーテンOB客やリフォームOB客へのDMに加え、地域住民へもポスティングチラシなどで案内するという。
 イベント期間中は多くのOB客が訪れ、リピート受注につながっていくそうだ。
 また社会貢献という観点での取り組みとして、月1回のペースで近隣清掃をスタッフ総出で行うという。店舗回りだけでなく、かなり広範囲に実施するそうだ。あえて会社名をアピールしていないが、長年実施してきたため地域にその活動が自然と伝わり、厚い信頼を得るようになった。
 「地域での認知度や信頼がベースになってお客様との関係性が強まり、カーテンからリフォームまで一貫した提案が受け入れられているのではないかと思っています」
 この他、OB客向けニュースレター『アートのおたより』を発行(年4回)、カーテンやリフォームの情報を常に発信している。
 こうしたカーテン事業とリフォーム事業のさらなる融合を目的に実施したのが今回の店舗・事務所の移転だ。
 「今までの地域のつながりを維持するため、電話番号が変わらないこと、また利便性の高い駅前立地という条件で探しました」
 新店舗は小田急江ノ島線高座渋谷駅前にオープン、木調がベースとなった約30坪の店内には、国内ブランドメーカーを中心に産地系メーカーなど約1000点のサンプルをズラリと展示、特にリネンカーテン(リフリン)、デニムカーテン(瀬戸内デニム)、ハイドロ銀チタンカーテン(アスワン)、スミコホンダなどの差別化商品をメイン展示している。
 こうした品揃えとともに新店舗でこだわったのが壁紙だ。
 「リフォームとの連動を考えるにあたり、当初はキッチンやトイレを展示する案もでましたが、それではやはり違和感があります。そこでカーテンとコーディネート展示ができる壁紙を壁面にたくさん使用しました」
 売場ではレンガ柄や木目柄、ウィリアムモリス壁紙など華やかなデザイン壁紙がいたるところに使われ、カーテンに匹敵する存在感を出している。
 また必然的に柄物の壁紙とカーテンを組み合わせたディスプレイが増えるが、柄物と柄物をコーディネートするという専門店ならではの提案力が活かされ、大型店の単純なカラーコーディネートとの差別化にもつながった。
 「まだオープン間もないのですが、店頭から見えるディスプレイに興味を持っていただき、ご来店されるお客様もたくさんいます。カーテンから壁紙、そしてリフォームに進むケースも増えました」
 ちなみに同店では、新築ユーザー向けに7窓分を1セットにした定額のパッケージプランを提案している。ブランドメーカー品も含めた約200アイテムから自由に選べるもので、価格のわかりやすさと安心感で集客に大きく貢献しているが、店舗移転後はパッケージプラン外のものをオプションで選択するユーザーが増加、客単価もアップしたそうだ。
 そして、もう一つの連動策が事務所をワンフロアにしたこと。以前はカーテン部門とリフォーム部門はフロアが分かれており情報共有がうまくできていなかったが、移転後は13名のスタッフ(うちカーテン3名、リフォーム8名)がデスクを並べて仕事するようになった。自然と情報共有が進み、カーテン客へのリフォーム提案、あるいはリフォーム客へのカーテン提案がスムーズになったとのことだ。
 「周辺には大型店やチェーン店が多くあります。当然価格では勝てませんから総合力で勝負するしかありません」と語る和田部長。今後も地域密着型営業をベースに、より一層の融合を進めていくとのことであった。